【SEMBAサロン95thレポート】「デザイン・シンキングの循環図を語り合おう」(吉原康文)
今回のSEMBAサロンは、大阪デザインセンター専務理事 吉原康文による、「デザイン・シンキングの循環図を語り合おう」。米スタンフォード大学で体系化され、以降、世界中で活用されている「デザイン・シンキング」について、参加者のみなさまとディスカッション形式で開催いたしました。
まずはじめに、デザイン・シンキングについて、「問題点把握」「目標設定」「発想」「可視化」「実行」「検証」と、循環図にあるそれぞれのステップにおいて重要なポイントを押さえて詳しく解説。一通りの役割についてみなさまで共有した後で、ディスカッションに入りました。
参加された方からは、
●実際にデザイナーはこれを実行しているのか?
●ひとつの方法論にすぎない。もっと大きく捉えて「自由に物事を考えましょうよ」というぐらいの
ぼんやりとした観点でいいのでは?
●普段からこの循環図を回し続けていれば、必ずしも”問題点把握”から始める必要はなく、
どこのステップが出発点になっても構わない
●反対周りや、省略、繰り返すこともある
●最終の商品やマーケットが明確なら、デザイン思考の手法は有効
●デザイン思考は特許申請とよく似ている
●海外の方と話した際に「日本人はすでにデザイン思考ができているのでは?」と言われたことも。
●デザイン思考=普段の生活で経験している事
●ビジネスマンにデザイナーの仕事のやり方を理解してもらうためには有効
など、参加者のみなさまそれぞれの立場からの意見が発表されました。
話の中で、デザイン・シンキングを理解するためには、何かに当てはめてみると分かりやすいということで、例の一つとして挙がった”バッティング練習”の中に当てはめると、「とりあえず振ってみて(実行)、ビデオを見てみたりして始めていくのがいい」という意見から、「先に振ってもよいが、バッティングの基本(デザイン・シンキング)を学んでからのほうが当たる確立が上がるし成長も早い」という意見まで、この一つの例をとっても、みなさま様々な意見をお持ちで白熱した議論になりました。
デザイン思考は、モノづくりをしている方だけに当てはまるものではなく、常にサークルを回転させることを意識していれば、営業をはじめとするさまざまな職種や、一般の方にも当てはまるのでは?という声もあり、参加されたみなさまでディスカッションし、意見を共有し合うことで、デザイン・シンキング手法についての考えを広げることができました。
終了後の懇親会では、和やかな雰囲気のもと個別質問や参加者同士の交流で大いに盛り上がりました。
【日 時】11月16日(金)19:00~21:00 後半は懇親会
【スピーカー】吉原 康文(大阪デザインセンター 専務理事)
【参加人数】11名