SDGsにかなう新素材、セルロースナノファイバー(CNF)勉強会
**プラスチックに代わり、SDGsに適合する新素材の1つとして注目されている、セルロースナノファイバー(CNF)のデザイン活用に向けた勉強会を開催します**
「SDGsにかなう新素材、セルロースナノファイバー(CNF)勉強会」開催延期のお知らせ
来たる2020年3月5日(木)に予定しておりました標記の勉強会について、新型コロナウィルスの感染拡大防止のため、延期(開催時期は未定)とさせていただきます。開催できる運びになりました際には、改めてご案内させていただきますので、よろしくお願い申し上げます。
国連ではSDGs(持続可能な17の開発目標)を掲げて、世界的な取組みが始まっています。SDGsの意図を理解し、他社の先行事例に学びませんか?今回、開発途上国向けに納豆由来の水質浄化剤を開発されているポリグルソーシャルビジネス株式会社のご経験をお伺いします。
企業がSDGsに取り組む場合には多くのアプローチ方法がありますが、原材料を自然の物に転換することは既存事業との関連性が比較的明確で、考察しやすい方法だと言えます。最近、セルロースナノファイバー(CNF)という植物の骨格を構成する素材が注目されています。セルロースをナノレベルに解繊した繊維組織を原材料として活用します。
CNFは鋼鉄の5倍の強さをもち、重さは5分の1、増粘性などの物理特性、種々の化学変性が可能など化学特性に優れ、生分解性があるなど環境負荷は小さいという特徴を持っています。利用方法は、水分を含んだままで、あるいは、水分を除いて他のプラスチック成分と混合して活用できます。今なら、他社に先駆けて用途開発できるチャンスです。
今回は、「CNFとは何か?」を勉強するセミナーです。講師は、CNFという新素材にいち早く着目して世界最新の製法を京都大学生存圏研究所と共に研究し、性能、用途開発、社会実装まで熟知されている、(地独)京都市産業技術研究所にお願いしております。皆様のご参加をお待ちしております。
2020年3月5日(木)13:30 ~17:30(開場13:00) | |
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13:30~13:40 | 来賓あいさつ:近畿経済産業局 |
13:40~14:20 | 第1部:SDGs先進事例講演 『安価で安全な飲料水を、開発途上国へ』 講師:日本ポリグル株式会社 代表取締役会長 小田 兼利 氏 納豆のネバネバ成分であるポリグルタミン酸を主原料にした水質浄化剤を開発し、開発途上国などで安全な飲料水を安価に供給している。 |
14:20~14:30 | 休 憩 |
14:30~17:15 | 第2部:CNF講演 『CNFをどう活用できるか・どのように使うか』 講師:地方独立行政法人 京都市産業技術研究所 経営企画室 研究フェロー 北川 和男 氏 (1)CNFとは何か、どのようなものか? ・CNFの種類とその特徴・製造状況 ・現在入手できるCNFとそのメーカー (2)応用・実用化展開にあたってのコツとポイント ・応用展開における3つの方向性と製品化例について ・どのように自社製品・自社技術に取り込んでいくか ・どのCNFから触るか、入手するか (3)企業での製品化・商品化事例の紹介 ・ランニングシューズのミッドソール(軽量・クッション耐久性向上・強度アップ) ・水性ゲルインキボールペン(描画性向上・ボタ漏れ防止) ・大人用紙おむつ( 消臭能力4倍増大 ) ・新しい作風の京焼・清水焼 (製造歩留50%から100%へ・外観マット化商品力アップ) ・生コンクリート圧送先行剤(濡れ性向上・チクソトロピー効果) ・どら焼き(食感改良・賞味期限向上) 他 |
17:15~17:30 | 質疑応答 |
■講師プロフィール
小田 兼利 氏
(日本ポリグル株式会社、ポリグルソーシャルビジネス株式会社代表取締役会長)
1941年 熊本県生まれ。大阪大学基礎工学部卒
2002年 日本ポリグル株式会社を設立
2012年 公益事業専門のPOLY GLU SOCIAL BUSINESS株式会社を創業
アジア、アフリカ、中南米諸国で、安全な飲料水供給事業に取り組むだけに留まらず、浄水事業を通じて多くの雇用を生み出している。
【発明】
符号式のオートドアロック、光電マーク、電子油圧サーボ、航空機用デジタル角度計、マイラー自動巻取装置
【受賞等】
ソマリア難民対策水事業(IOM:国際移住機関)
2017年度 関経連セミナー特別賞 受賞
2017年度 科学技術と経済イノベーション文部科学大臣賞を受賞
北川 和男 氏
(地方独立行政法人 京都市産業技術研究所 経営企画室 研究フェロー)
1979年 大阪府立大学大学院工学研究科応用化学専攻修士課程修了
1979年 京都市工業試験場入所
1998年 工学博士 (京都工芸繊維大学)
2014年 (地独) 京都市産業技術研究所研究フェロー
繊維強化複合材料(FRP)の繊維/樹脂界面研究をベースに、バイオマス繊維(ミクロサイズの竹繊維)/生分解性プラスチック複合材料の開発に取り組み、2002年から京都大学生存圏研究所矢野浩之教授とCNF/熱可塑性樹脂複合材料の共同研究を開始。パルプ直接混練法「京都プロセス」の開発実用化等と併せてCNFの社会実装を目指して、現在多くの企業とCNFの応用・製品化・事業化支援を進めている。ナノセルロースフォーラム幹事、部素材産業―CNF研究会プロジェクトマネージャー、新素材-CNFナショナル・プラットフォームプロジェクトマネージャーを併任。
すべての企業が持続的に発展するために - 持続可能な開発目標(SDGs)活用ガイド (※環境省HP)
セルロースナノファイバー(CNF)とは (※近畿経済産業局HP)
■会場アクセス 大阪科学技術センタービル