『未来思考事業創生プロジェクト』9回目を開催しました。
「未来思考事業創生プロジェクト」9回目をマイドームおおさかにて2月16日(土)に開催しましたので報告させていただきます。
冒頭、第5回特別講演として、工具を製造販売されている株式会社エンジニア代表取締役の高崎充弘氏にご登壇いただき、「商品開発と企業価値」と題して高崎氏が提唱されているヒット商品を生み出すためのMPDP理論及びその周辺について具体的事例をベースに映像等も取り入れながら分かりやすくお話いただきました。以下、その概要です。
2002年に頭のつぶれたネジをはずせるペンチ、初代ネジザウルスを発売されてから7年目。2009年にネジザウルスGTを上市されたところ、業界の常識を覆す大ヒット商品となった。その成功要因を分析した結果、MPDP理論が生まれた。MPDPとは、マーケティング、パテント、デザイン、プロモーションの頭文字をとって高崎氏が命名されたもので、商標も自ら申請・取得されている。
マーケティングは大企業、中小企業問わず難しい分野である。お客さんの顕在ニーズに対応するのは当たり前で、いかに潜在ニーズを掘り起こし対応していくかが重要。
パテントについては、そもそも知識がないと、いかにいい商品を作っても権利侵害で訴えられたリ、コピー商品を作られて会社が突然死するリスクにさらされる。知識を付けるためには、知財管理技能士検定を受験することが非常に有効である。
デザインは単に形だけではなく奥深い考えに基づいていることに気づかされた。
そして、イノベーティブな商品であるほど、お客さんに伝える力、つまりプロモーションが重要になってくる。
このMPDP四つが重なり合うことにより、ヒット商品が生みだされる。
直近も新商品を連続的に上市しながら、ペンチ型にこだわることなくネジの困りごとはワンストップで解決できるブランド創りに取り組んでいる。
事業創りの上で、売れる商品を作りながら企業価値を高めるための非常に貴重なお話を伺うことができました。また、早速知財管理技能士の受験に意欲示す受講者もおりました。
ワークショップにおいては、各チームともそれぞれのテーマに対するこれまでに出したアイデアをビジネスとして具体化する検討を経て、ビジネスモデル構築のためのフォーマットに落し込んで発表、共有するところまで取組みました。
特別講演は今回が最終となり、いよいよ事業の提案に向けて仕上げの段階に入っております。