news

お知らせ

『未来思考事業創生プロジェクト』8回目を開催しました。

未来思考事業創生プロジェクト」8回目をマイドームおおさかにて2月2日(土)に開催しましたので報告させていただきます。
冒頭、第4回特別講演として、大阪工業大学大学院知的財産研究科の杉浦淳教授にご登壇いただき、「事業創生と知的財産権」と題して、知的財産権の定義、機能から戦略的な活用方法に至るまで幅広くお話しいただきました。以下、お話の概要です。
事業創生のポイントは、①新しい価値観(顧客ニーズに合う独創的なアイデア)を考え、②デザインの力を借りて、③具現化する の3点。そのアイデアを社会契約に基づいて法律で権利化したものが知的財産権。
知的財産権の効果としては、アイデアの権利化=参入障壁を作ることにより、模倣企業との競合を防止し、価格決定力を維持しながら、結果として研究開発を支援することが挙げられる。そのアイデアがイノベーションとして市場に受け入れられるためには、知的財産権で保護するだけでは不十分で、デザインの力を借りて社会実装される必要がある。
発明は基本発明だけで捉えるだけでなく、改良発明の重要性を認識する必要がある。なぜなら、カメラの基本発明と、自動焦点機能付きカメラの改良発明等のように基本発明権者と改良発明権者が相互に使用許諾を交わすことにより、顧客ニーズに合致した新しい市場が生み出されていくからである。
知的財産権を使った戦略のひとつに、ある製品を独占実施するために複数の特許でその製品を囲む手法がある。ただ、改良発明の継続と特許の20年の期限によって、独占しているプレイヤーが変わっていく可能性があるので、常に発明を継続していくことが重要である。
アイデアを守る効果としての特許権と不正競争防止法の類似点と差異。後者は条件を付せば営業秘密を守るために有効だが、権利を守るための参入障壁としての効果はない。
「特許はあくまで参入障壁であり、儲けは事業によってしか生まれない」点に力を入れておられたのが印象的でした。
 
20190202_miraishikou_report.jpg
講演の後はワークショップの続きです。まず両チームから現状の進捗状況につき共有が図られました。そして前回までに拡散させたアイデアについて討議しながら整理を進めました。その際に、お客さんは誰か、誰が得して、どういう収益があがるか等を念頭に入れて作業した結果、両チームともアイデアの絞り込みに加えて具体化に相応の進捗が見受けられました。
次回以降、ビジネスモデル・キャンバスのようなフォーマットを使いながら、最終日のプレゼンテーションに向けてビジネスとしての具体的な肉付けに取り組んでいく予定です。
 
 
miraishikou_seminer5.jpg
 

PAGE TOP