「大嶋光昭氏 特別講演会」実施報告
2018年9月11日(火)15:00~17:00、大阪工業大学梅田キャンパス203-204号室にて111名の方々にご参加いただき、大嶋光昭氏特別講演会を開催いたしました。本講演は、当財団が10月27日(土)より実施する「未来思考事業創生プロジェクト」の先駆けとして位置付けた講演です。
大嶋氏は、パナソニック株式会社において、誰もがお世話になっている手振れ補正機能をはじめ数々の基本特許の発明を行われ、事業化の結果、累積営業利益3,000億円を会社にもたらした伝説的イノベーターと呼ばれる方です。現在は京都大学特命教授を務められ、また10月1日よりパナソニック(株)のイノベーション研究所所長に就任されるご予定です。
講演内容としては、イノベーターの特長から説き起こし、イノベーターが育つ環境や事業として成功するまでを、ご自身の体験談を踏まえ、イラストも交えつつ具体的にお話しいただきました。また単に成功談だけではなく、数々の失敗談も交えたお話の中から、ご参加の方々は、やはり人一倍の苦労があっての発明と理解されたのではないでしょうか。
特に手振れ補正機能の開発においては、その必要性をいち早く認識され、周囲の反対をものともせず、工夫と知恵を重ね、最終的には周囲を巻き込み、結果として大きな事業になったのは皆さんご承知の通りです。
イノベーターと呼ばれる人は、自分の目利きを正しいと信じ、開発から事業化に至るまで徹底して取り組む人だということがよく理解できました。
大嶋さんのお話の後、「未来思考事業創生プロジェクト」でコーディネーターを務められる、きづきデザインラボの竹綱氏に会場と大嶋氏を取り持っていただき、質疑応答を実施しました。竹綱氏の絶妙なファシリテーションで、会場からはここぞとばかりに色々な質問をいただきましたが、過度に若い人を人事評価で縛るのは才能の芽を摘むことになると強調された点が印象的でした。
大阪デザインセンターは、発想を拡げて事業を創生することもデザインと捉え、今回大嶋氏に特別講演をお願いする運びとなりました。イノベーターを関西に少しでも増やしたいという思いで、「未来思考事業創生プロジェクト」を開催いたします。ご関心のある方は、こちらをご覧下さいませ。