グッドデザイン-部門別賞-
部門別賞
平成18年7月期
工業デザイン部門
 

最優秀賞
商品名: 食器洗い乾燥機  NP-BM1
出品者: 松下電器産業株式会社
デザイン: 松下電器産業株式会社
パナソニックデザイン社
永井 宗行、杉本 美貴
税込価格: オープン価格
食器洗い乾燥機  NP-BM1

【選評】(同部門 部門長 小山 格平 = 京都市立芸術大学 美術学部 デザイン科 教授)
 料理は準備・調理そして食べることで完結しそうだが、実は後片付けが大変に面倒なものである。 家庭の主婦(今や主夫?)が食事の準備・調理そして食事をしての満足感から比べれば、後片付けはとても煩わしい事だろう。この片付けの最高の味方が食器洗い乾燥機である。食洗機は、水を勢いよく噴射しながら汚れを落とし洗浄するのでイメージとして大量に電気や水を使いそうに思える。ナショナルの卓上食器洗い乾燥機は、手洗いに比べ水量で1/10電気代等で1/3近く節約しており、従来の箱状のケースに食器を詰め込むというものから、ドームトップを採用することにより大開口を実現しセットする時間をも節約した。食器等に優しい内部の処理や、キッチンスペースに合わせて効率的に設置できるように柔軟に対応したこと、操作を集中した操作パネルと表示の解り易さ等が大きな特徴である。
 日本では2005年65歳以上の高齢者が全人口の1/4を占める時代になり、高齢者には優しい操作と余裕のある時間を創る家電製品が増々必要です。カタログには新・子育て家電(おやこの1日を、ほんの少し長くします)とあり今日の社会的背景を考えると家族のコミュニケーションもとても大切なことである。そのような基本コンセプトと共に本製品の特徴が評価された。

優秀賞
商品名: オーブントースター SK-WQ2 SK-WQ3
出品者: 三洋電機株式会社
デザイン: 鳥取三洋電機株式会社
ホームアプライアンスビジネスユニット
事業推進部 開発課
三洋電機株式会社 ブランド本部 
アドバンストデザインセンター
IIDデザインラボ
税込価格: SK-WQ2   \10,400
SK-WQ3   \13,650
オーブントースター SK-WQ2、SK-WQ3

【選評】(同部門 副部門長 村田 智明
     = (株)ハーズ実験デザイン研究所/(株)メタフィス 代表取締役)
 操作ボタンなどの「分かりやすさの強要」が、最近、気になっている。 例えば、調理家電のこの分野においても、ユニバーサルデザインを商業的な戦略として用いた過剰な視覚表現などがやけに目に付く。大きすぎる文字、派手なピクトグラムといったバランスの悪さに加えて、使用頻度の低いボタンの表示が、他のボタンと同様にその存在をアピールしていると、かえって認知性を損ねかねないケースが多い。毎日の生活に不要な雑音が強要されている状態である。このデリケートな感性が理解できるユーザーの嗜好性を汲み取った調理家電のシリーズが、ES。今回はこのトースターという低価格競争を強いられている分野で、あえて引き算をしない商品企画の姿勢に、脱帽させられた。
 プライオリティで強弱をつけた静かな表示、パンくずを落とさない工夫、違和感なく纏まった背面の拡張スペースなど、機能を犠牲にせずに、シンプルなデザインが達成されていることが、低価格エリアの成熟家電のありかたを示唆しているように思えた。

*ES : 簡素美をテーマに、使う人と使用する空間になじみ、飽きのこないスタンダード(生活定番)デザインのシリーズ。

優秀賞
商品名:

携帯電話機 AQUOSケータイ
ボーダフォン 905SH

出品者: シャープ株式会社
デザイン: シャープ株式会社
総合デザインセンター
大木 邦裕、近藤 堅志
税込価格: オープン価格
携帯電話機 AQUOSケータイ

【選評】 (同部門 審査委員 齋藤惠治 = ソニー株式会社 クリエイティブセンター センター長)
 携帯電話に地上デジタル放送 [ワンセグ] 受信機能の搭載が本格的にスタートした。 より大きな画面でテレビ放送を楽しむ為には、携帯電話の画面を横に使う必要があり、従来からの画面の縦使いとの両用が必要になっている。携帯電話メーカー各社共にこの難問の解決に様々な工夫を凝らしているが、その中にあってこの905SHは独創的なアイディアによって全く新しい視聴スタイルを実現している。ディスプレイの回転は、サイクロイドヒンジの使用により大変スムースで完成度が高く、ユーザーに全くストレスを与えない。全体の構成は、金属仕上げの本体部分とソフト感のあるテクスチャーを施したディスプレイ部分のツートーンにシンプルに纏められており、このハイコントラストな表現にも力強いオリジナリティーを感ずる。
  ワンセグの放送はまだスタートしたばかりであり、今後携帯電話を媒体とした放送コンテンツの創出や通信との融合など様々な進化が考えられる領域である。携帯電話のデザインにはそうした新しい機能を十分に咀嚼し、幅広いユーザーに対して、より使い易い分かりやすい商品の創造を期待したい。

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