グッドデザイン-部門別賞-
部門別賞
平成17年11月期
工業デザイン部門
 

最優秀賞
商品名: ウォーターオーブン ヘルシオ
AX-HC2-T/R/S
出品者: シャープ株式会社
デザイン: シャープ株式会社
電化システム事業本部デザインセンター
税込価格: ¥126,000

【選評】 (同部門 副部門長 藤本 英子=京都市立芸術大学 助教授)
 縦3分割の明確な扉デザインはハンドル部に向けて穏やかなカーブを持ち、差し伸べる手を待つような表情がある。インパクトのあるこの部分が、昨年度優秀賞を受けた第1号機から更に洗礼されたデザインであるとの高い評価があった。オーブンレンジ系機器になじみの、コントロールパネルといった言葉も不必要になった新しい調理機は、2つのつまみと2つのキーが実にシンプルな表示で機能を発揮する。カラー展開の3タイプが面白い、ダークグレーの本体2タイプは、金属の素材感を活かしたクリア塗装の扉で、1号機で好評だった赤に茶を加え、クロームの光沢のあるハンドル部を合わせている。ともすると業務用のイメージを与えそうなシルバータイプでは、印刷ではあるが木目調のハンドルが、シンプル&ナチュラル志向のキッチンテイストに歩み寄る姿勢を見せている。機能的に業界にインパクトを与えたこの調理機が、デザインにおいてもあるインパクトを持って波及することを期待したい。

優秀賞
商品名: ダイハツ ミラ ジーノ DBA-L650S
出品者: ダイハツ工業株式会社
デザイン: ダイハツ工業株式会社 デザイン部
税込価格: ¥987,000 〜 ¥1,386,000

【選評】 (同部門 部門長 井上 斌策=株式会社トータルデザインシステム 代表取締役)
 車はグローバルな視点でのライフスタイルを大きく反映する。特にユーザーはいつの時代に於いても、車にはスタイルや高速性能・高級感といったハイグレードな要求を求め続けて来た。しかし時代はこういった要素に加え、環境や居住性といったよりヒューマンな指向へと流れ始めている。プリウスが車の未来を再考するきっかけを創り、広大なアメリカ市場に於いても、ハイブリットやコンパクトカーが求められる様になって来た。コンパクトカーの開発に於いては特化した実績ををもつダイハツのMIRA GINOはこうした流れを確実に先取りした提案となっている。ハイ&ロングルーフで豊かな室内空間を確保しつつも、外観はエレガントでシンプルなモダン感覚に仕上がり、尚かつクラシックテイストも備えて、ターゲット年齢層を限定しない機能性と品を備えている。運転視界性に加えて後部シートもゆったりとし、インテリアデザインと共に軽さを感じさせない上質感が有る。個人的には3000ccクラスの車に乗っているが、低燃費安全性への配慮にも特化し、セカンドカーとしての所有欲をそそられる。タウンカーとしてうってつけのテイストを備えているが、それを超えて、あらゆるユーザーに対応可能な新しい暮らしの提案を価値化した車と言えよう。

優秀賞
商品名:

電池がどれでもライト BF-104

出品者: 松下電器産業株式会社
デザイン: 松下電器産業株式会社
パナソニックデザイン社
HAデザイン分野
HAデザイングループ
設備チーム 小谷 昭彦
税込価格: オープン価格

【選評】 (同部門 審査委員 諸岡 信一=シャープ株式会社 オンリーワン商品企画推進本部
                           総合デザインセンター 開発室 室長)
 阪神・淡路大震災の際、一週間後の被災地に歩いて行き、知人宅に泊まったのですが、まだ余震が残り、電灯もない室内の不安な夜、懐中電灯が頼りでした。水、ガスボンベ、電池が必需品、家の中からストックの電池をかき集めて使うしかありませんでしたが、皆さんは、どんなサイズの電池をストックされているでしょうか? 我家ではバラバラのサイズがストックされているだけです。
 さて、この懐中電灯ですが、他のライトのように赤くない事、形がとてもキレイな事、しかもその原型は、単一、単二、単三と電池のサイズが違う3つの円柱の組み合わせで出来ている。電池サイズに関わらず使用可能と、非常時の状況に対応している! 造形と色は日常的に生活空間に置かれていても気にならないデザインで、立てて置かれた状態でもリング状の軟質材で、家具を傷つけない工夫とカタチ、地味な商品で地味なデザインですが、生活道具として、考えぬかれたグッドデザインだと思います。
中小企業優秀賞
商品名:

KTC デジラチェ
GWE3-060〜GWE4-200

出品者: 京都機械工具株式会社
デザイン: オーディンデザイン株式会社
井川 喜市
京都機械工具株式会社
KTC商品開発部
税込価格: ¥24,150 〜 ¥40,950
【選評】 (同部門 審査委員 石川 照男=三洋電機株式会社 ブランド本部生活研究ユニット
                          ユニットリーダー)
 日ごろ、家電製品のデザインを担当するものにとって「デジラチェ」は数ある対象商品の中で非常に新鮮に見えました。何か、ほっとするような、安心感が伝わってきたのです。それは、見ていてすぐに何をする道具かわかること、シンプルで道具としての本道を逸脱していないデザイン、堅牢なイメージ、美しさなどから生まれたのでしょう。
 細部についても、グリップ、デジタル操作部に曲面、コーナーアールが多用され安全かつ長年の使用に耐えうる堅牢な形状にデザインされています。
 操作ボタンは家電製品の間隔とは異なり、小さめのボタンなのですが、コンパクトに納まり、かつ確実で十分な操作性を持っています。全体的に妙な華燭がなく、道具としての機能とデザインが絶妙のバランスで出来上がった製品であり、審査員全員の得票で今回の中小企業優秀賞の受賞となりました。

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