グッドデザイン-部門別賞-
部門別賞
平成17年7月期
工業デザイン部門
 

最優秀賞
商品名: エアコンディショナー 四季彩館
SAP-EX28R (代表機種)
出品者: 三洋電機株式会社
デザイン: 三洋電機株式会社
ホームエレクトロニクスグループ
HAカンパニー 経営企画室
デザインユニット
デザイン二部 デザイン二課
税込価格: オープン価格
エアコンディショナー 四季彩館 SAP-EX28R (代表機種)

【選評】 (同部門 審査委員 諸岡 信一 = シャープ株式会社 オンリーワン商品企画推進本部
総合デザインセンター開発室 室長)
 私は以前、エアコンのデザインを担当していたのて、エアコンはとても思い入れの有る商品です。当時、グリルのないパネルフェースデザインは、インテリアを意識したデザインの草分け的な存在だったと自負しています。しかし流れが変わり、省エネ、消音などの効率設計が重視され、パネルフェースデザインが市場から消えて久しく、淋しい思いをしておりました。しかし、昨年受賞のダイキン工業鰍フエアコンなど、パネルフェースデザインが復活して大変嬉しく思っています。そこへ今回、三洋電機鰍ェ5色のカラー展開で、このエアコンを打って出たわけです。当初カラー展開に注目が集まったのですが、審査の過程でよく見ると造形やディティールがよく練りこまれて、丁寧なデザイン処理がされているとの評価へ変わって行きました。ただし、カラー展開が無ければ、綺麗にまとまっているが、物足らないデザインだったかも知れません。個性的なカラー展開でポジティブな表現が加わり、前に出てくるデザインになった。審査員の中でも議論が交わされたが、インテリアの中で良い意味で主張するデザインがあっても良いと受け入れられました。デザイナーの努力がきっちり積み上げられたデザインである。

優秀賞
商品名: プラズマテレビ TH-50PX500
専用台 TY-S50PX500
出品者: 松下電器産業株式会社
デザイン: 松下電器産業株式会社
パナソニックデザイン社
AVCデザイン分野
ホームグループAVチーム
藤井 満成、浅沼 敏計
高見 満、松本 厚一
税込価格: オープン価格
プラズマテレビ TH-50PX500 / 専用台 TY-S50PX500

【選評】 (同部門 審査委員 酒井 正明 = キヤノン株式会社 総合デザインセンター所長)
 VIERAシリーズ、3代目のデザインである。初代のデザイン以来、フロアスタンドまでを一体化した超スリムでフラットなスタイリングを特徴としている。薄さを際立たせたフロアスタンドは外部増設機器の収納機能を十分満たし、本体との一体化されたデザインはVIERAの記号メッセージとして、フラットTVの代表的なイメージを確立している。
 また細部を見ると前面無反射ガラス、アクリルパネル、プラスチック、鉄板プレスなど、複数の素材を使いながらも一体感のある高品質感を出している。これは一見単調に見えるフラット形体を、量産技術を上手に使いこなしたデザインの成果であり、コスト効果を生かした商品力の向上に貢献している。
 店頭での印象も一貫性のあるデザインが一目でVIERAと見分けられ、購買者への訴求力を増している。また画質や絵作りなど、長年に亙る画像処理技術とあいまって、VIERAのデザインがフラットTV市場を牽引していることに敬意を表したい。

優秀賞
商品名:

携帯電話機 au A5509T

出品者: 株式会社東芝
デザイン: 同社 デザインセンター 参事
片山 祐史
税込価格: オープン価格
携帯電話機 au A5509T

【選評】 (同部門 副部門長 藤本 英子 = 京都市立芸術大学美術学部デザイン科助教授)
 ディテールまでしっかりデザインされた安心感が、手に取った時の印象だった。コンセプト「Bon Pop,Bon Genre=育ちのいいポップ」の実現は、こんなディテールの仕上げの一つ一つがかたちになっているにちがいない。たとえば、キーボード毎の柔らかなふくらみ、全ての部分にエッジを持たせず大〜小のアールの使い分けで、柔らかな表情づくりに手を抜いていない。ボディカラー3色の展開では、色毎のイメージを重視した展開が行われている。三色のメインカラーだけでなく、組み合わせる白、グレーのサブカラーの使い分け。キーボードの表示色の違い。黄色だけがつや消しの表面仕上げで、いやでもゆで卵の黄味をイメージさせるような表情である。また、ポップなボディーイメージに似合うポップな画面は、カラフルで楽しげな表情を持つ。普及率が高まり、過剰デザインに走る傾向がこのあたりで、本格的に素直な純粋さを取り戻した感がある。 新たな成熟期に携帯電話が入っていくことを予感させるデザインである。
中小企業優秀賞
商品名:

KANSAI SPECIAL
工業用二重環縫ミシン
NW800シリーズ
NW853D (代表機種)

出品者: 株式会社森本製作所
デザイン: 株式会社タックデザイン
税込価格: \388,500
KANSAI SPECIAL 工業用二重環縫ミシン NW800シリーズ NW853D(代表機種)
【選評】 (同部門 審査委員 高橋 敏郎 = ダイキン工業株式会社
空調生産本部開発管理グループ グループリーダー)
 この商品の最大の特長は、ユーザーはほとんどが縫製工場や自宅等で働く女性であり、工業用ミシンを従来の重厚頑丈なハードイメージから、明るくライトでおしゃれなソフトイメージに変身させ、工業用ミシンを身近で明るく楽しいイメージにさせた事にある。
 工業用ミシンに求められる機能、性能はもちろんの事、素材を鋳物やアルミダイカスト、樹脂成型を使用し、従来からの基本ニーズである「丈夫さ、頑丈さ」は十分維持している。
 特に近年、ひ弱な樹脂成型商品が多い中で鋳物をベースとして一つ一つを丁寧にしっかりとした「作り」で構成している点は他商品も見習うべきである。
 全体デザインはホワイトをベースに明るいブルーをアクセントカラーとして使い、要所要所を曲面やウエーブ形状をうまく使い全体をソリッドなイメージで表現し、おしゃれだが工業機械としての精緻感もうまく表現している。欲を言えば、板金部品パーツも含め全体構成としてもう少し凸凹を少なくし、フラット感をもっと出すとスッキリとしたシンプルデザインになると思われる。
 当商品は以前にも申請があり、その際に改善改良点等を熱心に聞かれ、再度見直し今回のチャレンジとなった。その真摯な姿勢によって良いデザインが生まれたのだと思います。時代は人々の価値観と共に次々に変化していきます。デザインはその時代を象徴する「見える歴史」です。今後共より良い商品作りに大いに期待しています。

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